2020年NBAドラフト候補 ③Obi Toppin
③Obi Toppin #1
身長 206cm(6’9”)
ウイングスパン 218cm(7’2”) (一部メディアでは7’4”との記述もあるが少数派)
体重 104kg
年齢 22.5歳
ポジション PF
似ている選手 ショーン・マリオン アマレ・スタウドマイヤー ケニオン・マーティン
概要
2020年のドラフト候補生の中でおそらく最もオフェンス能力に長けるフォワードセンター。他の上位候補者に若い面々が連なる中、二年間のカレッジでの経験を携え、今ドラフトにおいてオフェンスの即戦力として高い評価を受けている。優れたサイズと非常に高い身体能力を武器とする。シュートレンジも非常に広く、NBA基準のスリーポイントラインの外からも多投しながら大学通算41.7%を誇る3Pも魅力。衝撃的なペリメーターディフェンスの悪ささえなければ1位指名予想が集中してもおかしくなかった。
長所
トッピンの武器は長いウイングスパンとコート走破能力、ジャンプ力である。これだけなら毎年よくいる素材型の選手だが、シュートスキルの高さやオフェンスで見せる意外なタッチの柔らかさがトッピンを非常に魅力的な選手にしている。
主な得点パターンはローポストでのポストプレーと3Pのキャッチ&シュート、カットプレー、速攻など。非常に効率的で現代的なプレースタイル。オフェンスでは非常に献身的に動き、またボーカルリーダーとしてチームに積極的に指示を出すことができる。またトップやポストからボールを捌くこともでき、決してパスを出さないブラックホールタイプの選手ではない。
シュートフォームは非常に完成度が高い。力感がなく滑らかで、リリースも早いことからNBAでも活躍が見込まれる。またゴール下やレイアップでの得点感覚も素晴らしく、両手でフィニッシュを行うことができることも長所の一つである。
ポストプレーはバリエーションがまだまだ少ないが、精度は高い。フィジカルを鍛えていけばアンダーサイズのストレッチ4が流行しているNBAで大きな武器になるかもしれない。
自らドライブなどでオフェンスを組み立てることのできる選手ではないが、ガードのスター選手がいるチームなどではかつてのスタウドマイヤーのようにオフェンスの中核として活躍できる可能性がある。
サイズ、身体能力、シュート力とこれだけ高水準な選手は非常に貴重だろう。オフェンス能力では今ドラフトNo.1といっても過言ではないかもしれない。
短所
ディフェンスはひどいの一言。いくつかのスカウティングレポートでは「できない」のか「やらない」のか判断が難しい、「できない」のならば問題だ、といった評価を受けている。しかし筆者の個人的な考えとしてはそのどちらであっても致命的な弱点となると考えている。ディフェンスを「やらない」選手がNBAで多少ディフェンスに取り組んだとして、果たしてチームが苦しい状況・時間帯になったときに辛抱強くディフェンスをしながらチャンスを待てるか、というと大いに疑問である。
若干話が逸れてしまったが、トッピンのディフェンスの大きな欠陥としてポジション取りが悪いという点が挙げられる。オンボールオフボール問わず、マークマンとゴールの間に体を入れる、という基本ができていない。また、マークマンとボール保持者の両方から目線を切ってしまう、という衝撃的なシーンも見受けられた。
当然ヘルプディフェンスも悪い。マークをただ放棄してボールをただ眺めているだけになっているシーンも珍しくない。
身体能力もサイズも持ち合わせておりディフェンダーとしてポテンシャルはある。オフェンスではバスケットIQの低いようなプレーはあまり見られないだけに判断が難しい。
リバウンドにも改善点が見受けられる。そもそもリバウンダーとしての素質はあまり豊富な選手ではないが、特に筆者が問題視しているのはボックスアウトである。体全体を使うのではなく、手だけで無理やり押し出そうとしていることが多い。身体能力から考えても30分以上出場してオフェンスリバウンド1.2本は物足りない(しかも一年生時より下がっている)。
競り合いで負けることが多く、フィジカルもまだまだ成長する必要がある。ただトッピンは高校生で身長が急成長した選手であり、この点に関しては時間が解決する可能性もある。
またジャンプ力やトップスピード等には優れるがフットワークは今ひとつであり、SF等をこなせるかは疑問。
大学通算70.6%のフリースローももう少し改善が望まれる。ひどい数字ではないが、こちらも一年生時よりも数字を若干悪化させており、成長傾向にないことがやや不安材料か。
予想指名順位
TOP5
今ドラフトで貴重なオフェンススキルの高いビッグであるため、指名順位が大きく下がることはないと考えた
コメント